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お茶のアミノ酸「テアニン」 自律神経系への効果(冷え性改善)を確認
第61回 日本栄養・食糧学会大会で発表

2007年05月23日

太陽化学株式会社(三重県四日市市:社長 山崎長宏)は、お茶に含まれるアミノ酸「L-テアニン」 に関して、自律神経系への効果を検証すると共に冷え性改善への応用の可能性を見出しました。
同社はヒトボランティア試験においてL-テアニンの自律神経系への影響を検証した結果、交感神経を抑制し、副交感神経を亢進する作用を確認しました。また、同時に行ったサーモグラフィーによる冷水負荷試験において、L-テアニンによる皮膚表面温度の回復促進効果を確認し、L-テアニンの冷え性改善への応用の可能性を見出しました。
冷え性は自律神経機能による血管運動神経系の乱れやストレス等が原因となり末梢血管に血行障害が起きる症状です。今回の結果は、冷え性改善効果と共にL-テアニンの機能性として従来から知られているリラックス効果、ストレスの軽減、睡眠の改善などのメカニズムとしても自律神経系が関与していることを示唆しており、極めて重要な研究成果と言えます。
なお、この研究は5月19日(土)、第61回日本栄養・食糧学会大会(会場:国立京都国際会館)にて発表いたしました。

≪発表演題≫
「L-テアニンの冷水負荷による体表面温度の回復と自律神経の関連について」

●L-テアニンとは:
・ 緑茶に特有に存在する旨味成分で、茶中で最も多く含まれるアミノ酸です。
・ 緑茶含有率は乾燥茶葉中に1~2%しかない貴重な成分で、玉露などの高級なお茶ほど多く含まれており、抹茶には番茶の12倍ものテアニンが含まれています。
・ 1950年に玉露から分離精製され構造が明らかになり、日本では1964年7月に食品添加物として指定されました。

●背景
太陽化学では、このL-テアニンを独自の酵素法で大量製造を可能とし、平成6年より食品添加物として販売しております。同社はこれまで、冷え症改善の他にも「ストレスの軽減」、「PMS(月経前症候群)症状の緩和」、「集中力向上作用」、「睡眠の改善」など多数の研究成果を発表しています。これらの研究結果から、テアニンには自律神経系に効果があるという可能性を見出し、今回の研究である冷え性改善効果の研究にいたりました。

●研究の方法・結果
本研究は、20~40代の健常成人を対象とした偽剤(プラセボ)をコントロール(※1)としたクロスオーバー・ダブルブラインド形式(※2)で行い、掌を1分間10℃の氷水に浸け(冷水負荷)、サーモグラフィーにより冷水負荷後掌指先部の皮膚表面温度推移を測定し、冷水負荷前に対する回復率をみました。「L-テアニン」は冷水負荷40分前に服用してもらいました。また、同時に心拍による自律神経活動についても検証しました。

テアニンを摂取した群では冷水負荷後の皮膚表面温度の回復が早いことが確認されました。自律神経の活動は交感神経と副交感神経に分類され、交感神経活動は興奮状態のときには亢進し、リラックスや安静状態のときに低下します。末梢血管は交感神経系の支配を受けており、交感神経系が興奮すると末梢血管が収縮し、抑制されると弛緩すると言われています。「L-テアニン」を摂取することにより、冷水負荷後の交感神経活動が低下し、副交感神経活動が活発になりました。このことから「L-テアニン」を摂取すると交感神経系が抑制され、末梢血管が拡張することにより血流が良くなり、皮膚表面温度の回復が早くなったと考えられました。このことから「L-テアニン」は末梢血管の血行障害である冷え性の改善に有効である事が期待されます。

※1: 治験において新食材候補物質と比較する「対照」のこと。
※2: 偽剤によるプラセボ効果(思い込み効果)を除去するために、実験者にもユーザーにもどちらが、効果のある「活性剤」でどちらが、効果の無い「偽剤」であるか、わからないようにして、治験を進める方法。同じヒトが偽剤と活性剤のどちらも飲んで効果の比較を行うこと。

●まとめ
女性の8割冷え性を感じているといという報告もあり、夏でもオフィスや店舗、交通機関など冷房がかかっており季節を問わずに冷え性に悩む人が多くなっています。自律神経の交感神経が抑制されて副交感神経が優位になるとリラックスモードになります。しかし、交感神経が興奮していると血管は収縮し血流も悪くなります。L-テアニンにより自律神経のバランスは交感神経が抑制されて副交感神経が優位になることにより、血液のめぐりが良くなりホルモンの分泌も良好となると考えられます。当社では、L-テアニンの「PMS(月経前症候群)症状の緩和」や「更年期女性の睡眠改善効果」に関する研究も行っており、今後も女性のQOL(生活の質)の向上に寄与できるよう研究を進めてまいります。

≪関連資料≫

【実施レポート】
この試験は、L-テアニンを含む錠剤又は含まない錠剤を摂取してもらう、クロスオーバー二重検法で行った。20~40代の健常成人に10℃の冷水負荷する40分前にどちらの錠剤かわからないように水で服用してもらい、サーモグラフィーにより冷水負荷後掌指先部の皮膚表面温度推移を測定した。また、心拍から推定される自律神経活動の状態を調べた。自律神経は交感神経と副交感神経に分類され、興奮状態のときには交感神経活動が促進され、リラックスや安静状態のときには交感神経活動が低下する。末梢血管は主に交感神経系の支配を受けているとされており、交感神経が興奮すると血管が収縮し、抑制されると拡張すると言われている。

【結果】
1. L-テアニンを摂取することにより、掌指先部温度の回復率はL-テアニン摂取により有意に回復が早いことがわかりました(L-テアニン100mg,200mgの摂取は女性9名で評価,300mgの摂取は男女13名で評価)。回復率は冷水負荷前の皮膚表面温度を100%ととして算出しています。
2. 自律神経活動に関しては、テアニンを200mgおよび300mg摂取することにより、交感神経系が有意に抑制されており、副交感神経系は300mg摂取で有意に高くなっていました。