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お茶のアミノ酸 「テアニン」月経前症候群(PMS)症状を緩和
三重県立看護大学との共同研究

2006年08月28日

食品素材の研究・開発メーカーである太陽化学株式会社(三重県四日市市:社長 山崎長宏)は、これまで緑茶成分に関する研究に取り組んでまいりました。この度お茶に含まれるアミノ酸「テアニン」に関して、女性特有の悩みである月経前症候群(Premenstrual syndrome;PMS)の緩和効果について、とりわけ症状の重いヒトに対して特に有効であることを三重県立看護大学と確認いたしました。
 女性の基本的な特徴として性周期の存在があります。男性の身体の機能には性周期は認められませんが、女性では思春期になると月経が発来して、身体の機能性に周期性があらわれます。月経前の黄体期には不快な症状を伴い、「月経開始の3~10日前から始まる精神的、身体的症状で月経開始とともに減退ないし消失するもの」をPMSと定義されています。PMS対処療法として用いる鎮痛剤の世界における市場は5000億円です。日本におけるPMS関連の市場調査資料はありませんが、世界市場から50~100億円レベルの市場規模であると推定されています。

本調査は、学生、社会人の女性(21歳~42歳)を対象に、偽薬(プラセボ)をコントロール(※1)としたクロスオーバーダブルブラインド形式(※2)で行い、月経開始から約1ヶ月間『テアニン』を含む錠剤を水で服用してもらいました。そして、PMSに関するアンケート調査を行ったところ、月経前にあらわれる不快症状を緩和する効果を確認しました。

※1:偽薬は、本物の薬のように見える外見をしているが、効果のある成分は入っていない、偽物の事
    である。
※2:本物と、外観や手触りなど全く本物と同じに構成された偽物の2種類の用品を準備する。被験者
    及び試験者には、これらを目隠しや見えないように隠す等の方法で、試験に用いるものが本物
    あるいは偽物か判らないようにして試験を行う。このことにより思い込みによる効果(プラシボ効果)を
    排除して信頼性のあるデータを採る。 同じヒトが本物と偽者のどちらも飲んで効果の比較を行うこと。

 PMS(PMS)の症状は精神症状、身体症状、社会症状といったカテゴリーに分類され150の症状にも及ぶといわれています。精神的に気分の変化を感じる人は女性の60%以上、身体的不快症状を感じる女性は80%以上を上回ると報告されています。このことから、月経のある女性(15~50歳・約3000万人)の約70%がPMS症状をもつと仮定した場合、2100万人がPMSに悩んでいると考えられます。多くの女性が社会進出している中で、PMS症状が緩和されれば女性のQOL(生活の質)が向上に大きく寄与すると期待されます。

 尚、この研究は、8月25日(金)、第32回日本看護研究学会学術集会(会場:別府 ビーコンプラザ)にて発表いたしました。
【講演題名】
  「緑茶に含まれるアミノ酸成分テアニンの月経前症候群(PMS)改善効果に関する研究」

【実施レポート】
1. 対象:20~40歳代の健康な女性28名からPMS症状を自覚する女性18名を選定。
2. 期間:平成16年11月~同17年4月の月経周期で3周期とした
3. 方法:
  (1)PMSメモリーの記録 3周期中、毎朝基礎体温を測定し、
    毎日の自覚症状を「PMSメモリー:記録編」(日本家族計画協会発行)に記録。
  (2)テアニン錠またはプラセボ錠を用いたプラセボをコントロールとしたダブル
    ブラインドクロスオーバー試験。第1月経周期を無摂取期間、第2および第3月
    経周期をテアニン錠またはプラセボ錠摂取期間とした。

【PMS症状の緩和】
PMS症状が重く、更に自覚している者18人で検討しました。テアニンを摂取した場合、偽薬(プラセボ)を摂取した場合に比較して、症状が緩和したと評価しました。また、症状別にみたところ精神症状に関連する項目が特に改善したと評価しました。

身体症状: 眠い、疲れやすい、胸が張って痛む、下腹が痛む、頭痛がする、肌が荒れる、手足が冷える、むくむ など
精神的症状: イライラする、怒りっぽくなる、無気力になる、ゆううつになる、不安になる、集中力が低下する など
社会的症状: 仕事がイヤになる、人付き合いが悪くなる、女性であることがイヤになる など

【結果】
平素よりPMS症状を自覚している者では、月経前の黄体期におけるPMS症状の程度がプラセボ摂取期に比較しテアニン摂取期に有意に低く、特に精神的症状に有意差が認められました。女性のPMS症状改善に際しては、自己の各種不定愁訴の問題をクリアすることが重要です。PMSの症状は我慢するといった対処療法で対応するヒトがほとんどです。日常の食品素材であるテアニンにより女性のPMS症状の緩和ができれば、手軽に食べるものでQOLの向上をサポートでき、幅広く応用できると考えられます。

■テアニンとは
・緑茶・紅茶に特有に存在する旨味成分で、茶中で最も多く含まれるアミノ酸。
・緑茶含有率は乾燥茶葉中に1~2%しかない貴重な成分で、玉露などの高級な
  お茶ほど多く含まれており、抹茶には番茶の12倍ものテアニンが含まれている。
・テアニンを摂取することより約30分後からα波を引き出しリラックスの効果が現れる。