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健康を作る素材のチカラ

Vol.35 テアニンは脳に直接作用する!? 注目素材「L-テアニン」 からだの中での動きを探る!

睡眠改善・抗ストレスで注目されるL-テアニン

緑茶に含まれるアミノ酸の一種「L-テアニン」には、リラックス作用があることが知られています。最近では、睡眠改善や抗ストレス機がある素材としてL-テアニンを関与成分とした機能性表示食品が数多く受理されていることでも注目されている素材です。
これまで、その「リラックス作用」、「睡眠改善」や「抗ストレス」についてご紹介してまいりましたが、今回は少し視点を変えてL-テアニンの作用機構についてご紹介しましょう。

「L-テアニン」機能のご紹介はコチラ
http://www.taiyokagaku.com/health/suntheanine200

L-テアニンは、脳に直接作用する!?

私たちの脳には、他の臓器と違って簡単に外からの成分が脳内に入り込まないように守っている関所のような役目を持つ場所があります。これは「血液脳関門」と呼ばれ、脳の中にある血管の内側を覆う血管内皮細胞が、血液中の物質を簡単に脳に通さないように働いている場所です。一体、どのような物質がこの脳関門を通過して脳に届くのでしょうか?一般的な食事の成分で血液脳関門を通過できる物質は、たとえば、エネルギー源となるグルコース(ブドウ糖)や、神経伝達物質の材料となりうるアミノ酸といったものに限られます。

L-テアニンはアミノ酸であり、脳関門を通過することがわかっています。アミノ酸とひと口にいってもその種類は多岐にわたりますが、テアニンと同じように血液脳関門を通過できるものはほんの一部しかありません。たとえば、神経伝達物質の一種として知られるGABA(γ-アミノ酪酸)やグルタミン酸は血液脳関門を通過しないことがわかっており、食事やサプリメントなどで摂取しても血中から脳に入ることはありません。

L-テアニンは、血液脳関門を通過することができるため、食品やサプリメントで摂取すると脳内に直接取り込まれて作用すると考えられる成分なのです。

L-テアニンが脳に届く経路とは?

アミノ酸が血液脳関門を通過する際、いくつかの経路があることが知られています。アミノ酸はそれぞれどれかの経路を通って脳関門を通ることになります。複数のアミノ酸は選択的な経路を介して競合的に通過します。あるアミノ酸が多く存在すると、他のアミノ酸の通過する濃度が変化します。

ラットによるL-テアニンの摂取量と脳内濃度
オスのラットの胃にテアニンを直接投与し、2時間後に脳内のテアニン濃度を測定しました。その結果、テアニン投与濃度が高いほど、脳内のテアニン濃度も高くなっていることがわかりました。一方で、チロシンやロイシンなどのアミノ酸濃度は下がっていました。これらのアミノ酸は、L系と呼ばれる経路によって脳関門を通過するタイプのアミノ酸です。つまり、テアニンはL系の経路を通じて脳関門を通過し、その分、その他のアミノ酸濃度が低くなったと考えられます。
テアニン摂取量と比例して、脳内のテアニン濃度も上昇している。

テアニンを摂取した場合、テアニンを摂取していないときと比較してL系経路を通過するアミノ酸の脳内濃度が減少している。

出典:Yokogoshi H, et al., Neurochemical Research, 23 (5), 667-673 (1998)

ヒトでの臨床試験においても、テアニンを摂取して30~60分程度で血中のテアニン濃度が高くなることが報告されており、その後血液脳関門を通過して脳に取り込まれていると考えられています。

(2017年5月)

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