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技術・生産・加工について

新技術“油の顆粒化”で一石三鳥!?

根強いラーメン人気。あの味が並ばずに食べられる!?

世代や性別、地域などによらず親しまれ、国民食の1つとなっているラーメン。 何時間も並ばなければ食べられない超人気店も存在する。また、出張や旅のついでに全国のご当地ラーメン食べ歩くのが楽しみ!という方や、まさにラーメンを食べることが目的のご当地ラーメンツアーを楽しむ方も多いようだ。
しかし、並んででも食べたい!交通費と時間をかけてでも食べに行きたい!そんな思いはあっても、実際に並ぶとなると相当な根気が必要であり、簡単に全国を飛び回ることもできない。 もっと気軽に有名店の味を味わいたい!そんなニーズから、ご当地もののカップ麺や有名店の味を再現したカップ麺が続々と登場している。

背脂入りのカップ麺

ラーメンの人気ジャンルの1つに、新潟燕三条の背脂濃醤油煮干出汁ラーメンのいわゆるチャッチャ系ラーメン、京都北白川の背脂醤油ラーメンなどで知られる“背脂ラーメン”がある。その濃厚なコクと旨みが人気のラーメンで、一般の家庭でも手軽に食べられるものとして、背脂入りのカップ麺も各社から発売されている。
太陽化学の研究員Yさんもラーメン好きの1人。また、マイクロ波加工技術*を利用した製品開発を担当し、カップ麺の具材の研究に携わっており、仕事としてもカップ麺を食する機会が多い。そんなYさんは、新しい背脂入りのカップ麺を発見、食べてみることにした。
具材、スープとは別の小袋に入っているペースト状の背脂をカップに出しながら、Yさんは思った。
「この背脂、もっと簡単に入れられたらいいのに。残さず出しきろうとすると手に油がついてしまうこともあるし、たくさん袋があると面倒だし・・・他の具材と一緒に入れられないだろうか。そうすれば扱いやすく、手間が省ける上にゴミも減って一石二鳥、いや、一石三鳥だ!」

*マイクロ波加工技術
マイクロ波加工技術とは、電磁波の一種であるマイクロ波を用いて、食品素材を短時間で乾燥・膨化させる技術です。
▼マイクロ波による乾燥技術のご紹介 をご参照下さい。
http://www.taiyokagaku.com/technology/skill/micr

おいしさの追求の裏では個包装袋の削減が課題に

おいしさの追求、加工技術の発展により、カップ麺の具材や調味料の形態、使用方法が多様化し、結果として個包装が増えてしまう場合がある。「個包装袋の削減による簡便化・ごみの削減」はメーカーにとっても一般消費者にとってもメリットとなるため、おいしさを追求する一方で各社の課題となっていた。また、即席麺業界のみならず、コンビニ業界をはじめ加工食品業界全体で環境問題の観点から「個包装袋の削減による簡便化・ごみの削減」が求められる風潮にある。 背脂を乾燥顆粒化できれば、具材と一緒に入れることができ、このニーズに対応できる。 さらに、お湯を入れても形を残すことができれば、背脂がたくさん入っているという見た目の満足度もアップする。
ただ実際、高油脂含有のものを乾燥顆粒にするのは難しく、油脂を多く含んだ乾燥品で、粉末でなく大きな形状(顆粒状)でかつ、水にいれても溶けずに残るというものはこれまでなかった。チャレンジ精神旺盛なYさんは、新しい素材開発を目指し、その難しい課題に取り組むことにした。

背脂の乾燥顆粒化で簡便性も満足度もアップ

Yさんは何度も試作を繰り返し、太陽化学が培ってきたマイクロ波加工技術を駆使して、油脂を蛋白質でコーティングしながら乾燥させる技術(高油脂含有乾燥顆粒化技術*)を確立。ついに“背脂顆粒”の開発に成功した。
 
背脂顆粒 背脂顆粒入りラーメン

●●背脂顆粒の特長●●

1.簡便性
油脂を個包装する必要がなく、具材の添加場所を選びません。
(そのまま、具材袋、粉末調味料袋など)
カップ麺、袋麺共にご利用いただけます。
べたつかず、ハンドリングに優れています。

2.保形性・溶解性
後から加えても、煮込んでも、溶けずに形が残ります。

3.食感
背脂様のとろっとした食感が楽しめます。

4.コク
ラーメンの旨みとコクがアップします。


*高油脂含有乾燥顆粒化技術
油脂を蛋白質でコーティングしながら乾燥させる技術です。 50%~80%の油脂を含有した乾燥顆粒化が可能です。 さまざまな油脂(液体、固体)に形状を与え、コーティングにより油脂のべとつきを抑えてハンドリングを良くし、水への溶解をコントロールすることができます。

背脂顆粒のオススメ活用法

ラーメンだけでなく、味噌汁や豚汁に背脂顆粒を加えると、まろやかな甘味とコクが出て、スープの味に深みが増します。また、調理感の少ない即席料理にコク・脂感を加え、フラインパンで炒めたり、油で揚げたりしたような調理感を付与する効果が期待できます。焼きそばに加えると、加熱による香ばしい脂の香りと脂の旨み・コクがおいしさを引き立て、艶が加わり、味も見た目もお店(または屋台)で食べるような味に近づけることができます。
また、溶けずに残るので、肉まんや餃子、シュウマイのタネなどに入れた場合、加熱しても脂として流れ出ず留まり、風味(コク・脂感)アップが期待できます。調理する際に加えても、手軽にコク・風味アップが期待できます。


油の顆粒化で広がる可能性

背脂以外にも、様々な高油脂含有品について乾燥顆粒化技術が応用できます。(例:チーズフレーク) 容器・包装の簡便化だけでなく、食感や風味の演出といった用途にもお使いいただけますので、様々な油を顆粒化することで、いつもの味・食感を一味違ったものに変身させ、加工食品をよりおいしく、そして食卓を楽しくするのに一役かってくれるのではと期待しています。

高油脂含有乾燥顆粒化技術、マイクロ波加工技術、これらの技術を利用した製品の詳細についてご興味をお持ちの方は、太陽化学にお気軽にお問い合わせください。

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