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みんな大好きドーナツ!でもパサパサ、ベタベタは嫌!

コンビニドーナツにクロナッツ、みんなに愛される「ドーナツ」

コンビニドーナツにクロナッツ、みんなに愛される「ドーナツ」

店舗で挽きたてのコーヒーを販売するコンビニコーヒーが大ヒットし、それに伴い、レジカウンター周りの商品開発が活発化している。中でもコーヒーとの相性が良い「ドーナツ」がコンビニ各社のレジ横カウンターで販売されるようになり、話題となっている
一方スイーツ業界では、クロナッツ(クロワッサン×ドーナツ)やクレーグル(クロワッサン×ベーグル)といった、スイーツ同士を掛け合わせた「ハイブリッドスイーツ」が2014年に大流行し、次々と新感覚のハイブリッドスイーツが登場、2015年も注目を集めている。
みんなに愛されるスイーツの1つ「ドーナツ」。話題となったクロナッツの他、ドーナツパンケーキ(ドーナツ×パンケーキ)、フレンチドーナツ(フレンチトースト×ドーナツ)など、様々なスイーツとのコラボで楽しまれているようだ。

何気なくドーナツを食べていたら・・・休日のおやつタイムに見えてきた課題!

とある休日、小腹がすいたNさんは、キッチンで前日に買ってみんなで食べたドーナツの残りを発見。
「よし、コーヒーをいれ、おやつタイムにしよう。」
さっそくNさんはお気に入りのカップにコーヒーを注ぎ、ドーナツに手をのばした。
パクッと1口、
「あれ?ちょっとパサパサしているぞ。昨日はもう少ししっとりしていたような・・・。」
コーヒーを飲みながら食べすすめるNさん。
食べ終わる頃には、
「ん?今度は反対にちょっと油っぽいような・・・。」
ドーナツを持っていた手を見てみると油がにじんでいた。ドーナツが入っていた袋を見てみると、下の部分に油分が多く付着していた。

図1:スーパーで購入したケーキドーナツ

図1:スーパーで購入したケーキドーナツ

「このパサパサ感と油っぽさを改善できれば、もっとおいしいはず。」
Nさんは、乳化技術などによる物性コントロールを得意とする太陽化学の研究員。自社の技術で改善できるのでは?とさっそく検討を開始した。

フライメリットで“できたて感”長持ち!

上部がパサパサに、下部が油っぽくなってしまうのは、保管中に油分が移行してしまうことが原因と考えられた。Nさんは、これまでの研究でソースの麺への染み込み防止(特許出願済み)や、フィリングの生地への染み込み防止で効果が確認されていた太陽化学独自の乳化剤であるフライメリットに、この課題を改善する効果があるのではと期待し検証を行った。

<ドーナツの油分移行観察方法>
上下の油分移行が観察しやすいよう棒状のケーキドーナツを作り、立てかけて室温保存し観察した。(図2、3)

<ドーナツの油分移行観察方法>

<ドーナツの油分移行観察結果>
保存1日後に、ドーナツを縦に切り、上部と下部に分けて油分を測定したところ、
ブランクでは、上部に比べて下部に油分が多く存在していたのに対し、フライメリットを添加したものでは、上部と下部の油分の差が少なく、油分移行が抑えられていた(図4)。また、表面への油にじみも抑えられていた。

<ドーナツの油分移行観察結果>

<食感>
ブランクのドーナツを実際に食べてみると、Nさんが家で食べたドーナツ同様に、上部はパサパサしていて、下部は油っぽく感じた。一方フライメリットを添加したドーナツは、パサパサ感、油っぽさが抑えられていて、全体的にサクサクしており、できたての状態と差がブランクの場合よりも小さく感じられた。

ドーナツ以外のフライ食品にも

コンビニやスーパーでは、ドーナツ以外にも、アメリカンドッグやから揚げなどフライ食品が多く販売されている。それらは、揚げてからの保管時間が長くなるにつれ、できたての食感を損ねてしまう。Nさんはフライメリットの油分移行抑制効果、油にじみ抑制効果は、ドーナツ以外のフライ食品の食感維持にも期待できると考えている。


フライ食品のできたて感の維持、食感改善、包装容器への油の付着抑制などでお困りのことがございましたら、ぜひ太陽化学にご相談下さい。

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