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食と健康Lab

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おいしさを支える研究と技術 おいしさを支える研究と技術 おいしさを支える研究と技術

広がるチーズの可能性。いつでもどこでもお手軽に。

ヨーロッパの食文化を日本の市場へ ~おつまみスナックでも人気の『チーズ』

近年、不景気の影響もあり自宅でお酒を飲む、いわゆる「宅飲み」をする人が増えている。そんな中「大人」をターゲットとしたおつまみになるお菓子「おつまみスナック」市場が充実してきている。そんな「おつまみスナック」市場の人気アイテム・フレーバーの1つに「チーズ」がある。
農林水産省の調査によると、現在年間約30万トンのチーズが日本で消費されている。年間のチーズ消費量が約15万トンであった1990年頃と比べると、25年の間に実に2倍ものチーズを消費するようになったことになる。また、約90%の方が「チーズが好き」と答えているという消費者調査結果等もあり、ヨーロッパの食文化イメージの強いチーズが、現代の日本の食文化に溶け込みつつあるように思われる。

日本の年間チーズ消費量推移

日本の年間チーズ消費量推移

(日本輸入チーズ普及協会ホームページより)

このように、日本人のチーズ消費量は増加傾向にあるものの、一人あたりのチーズの年間消費量は約2.5kgで、一人あたり年間25kg以上ものチーズを消費しているフランスと比較すると1/10以下である。

世界各国の1人あたりチーズ年間消費量(2011年度)

世界各国の1人あたりチーズ年間消費量(2011年度)

(日本輸入チーズ普及協会ホームページより)

その要因の1つとして、食文化の違いがある。米や大豆を食べる日本人は、それだけで良質のたんぱく質を十分とることができるが、小麦食の欧米人は、小麦に含まれるたんぱく質だけでは十分な栄養を摂ることができない。そこで欧米人は、「赤い肉」=牛や羊の肉や、「白い肉」=チーズを多く摂る習慣がある。また、日本ではチーズ特有の酸味・苦味・強い発酵臭等、特異的な風味にあまり馴染みがなく苦手とする人も多い。
それに加え、経時的に風味が変化する、チルド流通の製品が多い等、チーズ加工品の在り方にもその要因があるように考えられる。加工技術や流通の発展により、チーズ加工品のバリエーションは多様化してきてはいるが、課題も多く、まだまだのびしろがありそうだ。

いつでもどこでも。使いやすく、食べやすいチーズを目ざして。

常温で保管できることは、一般家庭で食べる上で、また、食品加工の原料として用いる上でも有用なポイントとなる。乾燥品であればこの点はクリアできるが、一般的に、ナチュラルチーズを一定の形状を有した状態で乾燥加工すると、硬く、きしむ食感となりやすく、また、乾燥したチーズを食品加工の原料として用いると、殺菌時等加熱時に溶解し、形状を残しにくい傾向があるといった問題がある。
そのために、食品メーカーの研究員からは、思うようにチーズを使用した商品を開発するのが難しいとの声があった。
そこで太陽化学の研究開発チームでは、常温で流通可能な、形状(顆粒状・キューブ状等)のある乾燥チーズ製品の開発に取り組んだ。

太陽化学のマイクロ波加工技術で解決!
~カリっとした食感・濃厚なチーズ風味の『MDチーズ顆粒』

太陽化学の研究開発チームは、長年技術開発に取り組み、多くの製品の製造に利用してきた「マイクロ波加工技術」を駆使することで、上述の食感や形状の課題をクリアした「MDチーズ顆粒」の開発に成功した。

MDチーズ顆粒の特長

●●MDチーズ顆粒の特長●●

  1. 濃厚なチーズ風味
    (ナチュラルチーズを約4割配合)
  2. 軽い食感を保持
    (多孔質でカリカリとした食感)
  3. 油にじみなし
  4. 色調鮮やか

トッピング材としてだけではなく、クッキーや混ぜ込みおにぎり用ふりかけ等、幅広い用途で使用することができます。

<マイクロ波加工技術とは…>

マイクロ波加工技術とは、電波の一種であるマイクロ波を用いて、食品素材を短時間で乾燥・膨化させる技術です。

太陽化学では、牛乳同様に栄養価の高い鶏卵製品、鶏卵加工品の研究開発に長年に渡り取り組む中で、マイクロ波加工技術の有用性に着目し、現在、スクランブルエッグ、カキタマフレークといったマイクロ波加工品を、即席食品業界やふりかけ業界、製菓・製パン業界等に製造・販売しています。
その他、製菓・製パン業界向けのMDフルーツ(イチゴ・マンゴー)/スイーツ(抹茶)もご用意しております。製菓・製パン業界向けMD加工品のラインナップのひとつとして、今回ご紹介しましたトッピング用乾燥顆粒「MDチーズ顆粒」が新たに加わりました。

さらなるチーズ加工品の発展へ

この「MDチーズ顆粒」をお菓子メーカーなどに提案したところ、好評をいただくことができた。また、食品メーカーの方々とディスカッションをする中で、新しいアイディアも生まれた。
今後は、物性や風味を初め、形状にもバラエティを持たせたMDチーズのラインナップを充実させたいと考えている。
それが実現できれば、チーズを使用した商品開発が活性化し、日本のみなさまに、もっとチーズを身近に感じ、おいしく味わっていただけるようになるのではないだろうかと期待している。

<製菓・製パン向けMD加工品ラインナップのご紹介>

果汁や抹茶などの製菓・製パン素材を、マイクロドライ加工した顆粒状の素材です。
香りや彩りのアクセントとして、トッピングから練り込みまで幅広くご使用いただけます。

製菓・製パン向けMD加工品ラインナップのご紹介
製菓・製パン向けMD加工品ラインナップのご紹介

<MD加工品の使用例>

各種MD加工品の使用例をご紹介いたします。

MD加工品の使用例
MD加工品の使用例
MD加工品の使用例

マイクロ波加工技術について、マイクロ波加工技術を利用した製品の詳細について、ご興味をお持ちの方は、太陽化学にお気軽にお問い合わせください。

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